大分県(かぼす県)にしかない少し変わった条例

温泉(炭酸泉)資源涵かん養よう条例(竹田市)

第4条(市民の責務)
市民は、自然の恵みに感謝し、温泉のメカニズムに思いをはせ、樹木の植付けや除間伐等森林資源の管理保全に積極的に取り組むものとする。

 

また、地下資源や施設の利用に当たっては資源の有効活用に努めるとともに、公衆マナーの遵守、河川等の水質汚濁の防止に努めるものとする。

 

温泉ブームの陰で、「湯の街」の挑戦

かつては、病気を治療するために入浴されてきた温泉も、近ごろは「スパ」と呼び換えられたりして、癒しや娯楽を求める大衆に広く愛されるようになりました。

 

蛇口をひねれば温泉の湯が出てくるという「スパ付きマンション」も、ハイクラスな住まいとして一部で人気を集めています。ただ、都会人が忘れがちなのは、温泉は限りある資源であって、ジャブジャブ浸かりっぱなしじゃあ「いつかは枯れる」という事実。

 

竹田の長湯温泉は、炭酸ガスを含む湯が特徴的で、全国から訪れる観光客が絶えません。しかし、温泉の供給量は限界に近づいており、炭酸濃度もだんだん下がっているそうです。

 

かねてより大分県は、温泉の掘削を制限する政策を行ってきましたが、過熱する温泉ブームには焼け石に水。そこで、地元の自治体は「湯量そのものを増やす」プロジェクトを本格化させました。

 

ケヤキ、イチョウ、クヌギなど、保水力の高い広葉樹の苗を植林する活動に対し、300坪あたり3万円の補助金を支給する政策を決断したのです。

 

ただ、日本の林業が縮小の一途をたどっている現実も忘れてはなりません。今の状況が続けば、数十年後には温泉と森林が両方枯れているかもしれず、非常に悩ましい課題といえます。

 

環境保全条例(別府市)

「人間は、太陽、水、大気など、自然の恩恵なしには1日も生きられない。ところが、人間は、自己の生存を維持するために、自然を開発しながら必要な資材を生産し、今日の繁栄を築いてきた」との一般論で始まる前文が印象的。

 

温泉という限りある資源の恩恵を受けながら大きく発展してきた別府市が言えば、単なる一般論では済まない深みを感じます。

 

熟年かたらい入浴事業実施要綱(竹田市)

市内に住む65歳以上の高齢者が集まり、温泉施設を通じて和やかに語り合うことにより、心と身体の健康を増進させる狙いで行われている企画。それが「熟年かたらい入浴事業」。

 

指定の温泉施設は、かたらい入浴事業のための場を確保したり、参加者をできるだけ送迎するようにしたり、年に数回、ふさわしい講師を招いたりする仕事を受け持ちます。

 

その代わり、市は温泉施設に対し、事業委託料として、利用者ひとり当たり400円、講師ひとり当たり5000円を支払うことになっています。

 

福沢諭吉先生の遺徳を継承する都市宣言(中津市)

中津が生んだ偉人、福沢諭吉翁の教えを次世代に伝える都市宣言です。

 

「互いの人格を尊重し、新しい地域社会を形作るために協力しあう」「新しいものを積極的に学び、郷土で生かせるように努める」「自然を守り育て、きれいなふるさとづくりと明るい家庭づくりに努める」といった、公共心を育てる教訓の数々。

 

私たちも、1万円札を手に取るたびに改めて考えたいものです。

 

学校給食米粉パン利用促進事業補助金交付要綱(日田市)

大分県が独自に開発した米「おおいた11イレブン」を、学校給食のごはん向けに提供するだけでなく、県内で挽いた米粉を使ったパンも給食に導入して、米食の普及と地産地消を推進しようという方針です。

 

米粉パンは、小麦アレルギーがある子どもでも安心して食べられますし、モチモチした食感が日本人向けかもしれませんね。

 

ただ、小麦粉パン(基本パン)と比べれば割高なので、差額ぶんを市が補助金として学校給食運営協議会へ支給することになっています。